こんにちは、さくさくです。
乳房全摘と自家組織再建の手術を受けてから、徐々に日常を取り戻しつつある術後4日目です。
看護師さんが4時間おきにやってくれる謎検査、そして自分の体をしっかり眺めて再確認した話です。
初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。
前記事はこちらから。
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その5【術後1日目 胸見てビックリ】
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その6【術後2日目 まさかの歩行器】
乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その7【術後3日目 初の洗髪】
術後4日目の朝
入院中は21時消灯で就寝時間が早いので夜中に何度も目が覚めます。
3時か4時くらいには我慢できずにスマホを見ながら、点灯時間まで時間を潰す毎日でした。
6時の点灯時間が待ち遠しくて、毎朝「これでやっとベッドから出られる」と嬉しかったです。
徐々に慣れてきた
自家組織の乳房再建でお腹を切ったので、腹筋に力が入りません。
相変わらず体を起こしてベッドから立ち上がるのは大変ですが、何度もやっているとコツがわかってきます。
・腹筋が痛くない体の使い方
・楽に起き上がれる反動のつけ方
いろんな要領がよくなって、不自由ながらも日常生活の動きに慣れてきました。
ベッドの上でじっとしているのって腰や背中が痛くなるし、何より病棟の廊下でも気晴らしになるので歩きたい。
立ち上がるのが苦痛でなくなったので、この日辺りから一日何度も病棟の廊下を歩くようになりました。
朝一番にやること
起床してトイレに行ったら、歯を磨き、持参した化粧品で丁寧にスキンケア。
まだ椅子に座らないと無理ですが、朝の身支度が自分でできるようになったのも嬉しかったです。
入院する前は毎朝レモン白湯を飲んでいたので、朝一番にナースステーションのポットからお湯をもらって飲むのも日課になりました。
やっぱりドクターは大変
手術翌日から、朝と夜に回診があります。
朝は主治医の先生に加えて、いろんな先生方が10人近く来ることもあります。
夜は主治医の先生一人のことがほとんどでした。
この日は日曜日、さすがに主治医の先生も今日は来ないだろうと思っていたら、朝8時頃回診に来てくれてびっくりしました。
平日の夜は遅いと20時頃、手術着のまま回診に来てくれたことも何度かありました。
こういう大きな病院で手術もこなすお医者さんの激務さを少しだけ知った感じです。
プチッとやる謎検査
手術を終えた夜から、不思議な検査がありました。
朝8時、昼12時、夕方16時、夜20時、深夜0時、そして夜更けの4時に看護師さんがやって来て、上の図のように再建した胸をプチっとやってくれます。
器具には針がついているようで、出血を確認すると「いいですね」と言ってました。
時には小さな器具で何か測定している様子。
体が慣れて余裕が出たのか、だんだん気になってきました。
何をやっているのか聞くと
「再建した胸に血栓ができず血が通っているか出血と血糖値で確認している」
と教えてくれました。
ほぉ~と納得した後、退院したら思わぬところで同じ器具を発見。
なるほど、本来は糖尿病の方が血糖自己測定するためのキットのようです。
私の場合は、再建した胸の部分の血糖値が低くなりすぎない(=血液の流れがあって糖が運ばれてくる)ことを確認していたそうです。
BOOさんのブログで紹介されている手順が、病院で看護師さんがやってくれた手順と全く同じで「あの謎検査はこれだったのか」と腑に落ちました。
謎検査は遊離皮弁形成術のみ
乳房再建しても、この謎検査をやる人は少数派です。
私は、自分のお腹の皮膚、脂肪と血管で乳房再建しました。
一度、体から切り離した組織ー遊離皮弁(ゆうりひべん)を顕微鏡を使って血管吻合(ふんごう)して移植します。
移植後は
・血栓ができて血管閉塞する
・移植した皮弁が壊死する
可能性があることの説明を受けていました。
このため術後1週間、リクシアナという血液をサラサラにする血栓予防の薬をのみ、看護師さんが謎検査で血栓形成の兆候がないかチェックしてくれました。
現在、乳房再建はシリコンインプラントを選択する人のほうが多いです。
その場合には血栓形成の心配がないので、この検査は必要ありません。
下半身シャワーの許可が出た
この日、下半身のみシャワー浴の許可が出ました。
手術後の私の体は↓の図のように、胸とお腹に大きな傷がありました。
傷はフィルムのようなシートで覆ってありますが、感染防止のために極力傷を濡らさないようにとのことでした。
術後初めて浴びるシャワー、そして傷を濡らさないようにという事で緊張しましたが、体がさっぱりして気持ちよかったです。
自分の体を再確認
自分の体から2本の管(ドレーン)が出ている
このことは分かっていましたが、体の自由が利かないのでどの部分から出ているかよくわかりませんでした。
少しずつ体を曲げたり捻ったりできるようになって確認してみると
・左胸の下端の部分
・左脇腹の部分
からシリコンのチューブが出てました。
このチューブは、子供のお弁当箱くらいの大きさのドーレンバックに繋がっています。
傷の中に溜まったリンパ液を陰圧で吸い出して、治りを早めてくれるそうです。
ドレーンバックの中身は血液が交じるので真っ赤です。
月のもので見慣れていても、ドレーンバックに血液とリンパ液が溜まったところは結構グロでした。
まとめ
術後4日目になると、いろんな事に慣れて急に元気になった気がしました。
看護師さんは優しいし、ご飯は美味しいし(こればっかり 笑)、日々元気になってる実感はあるし、乳房全摘した悲しみや喪失感と無縁で過ごせたのはとても有り難かったです。
同室に、同年代で同じ手術を受けた患者さんがいて、いろんなお話したのも気晴らしになりました。
相部屋も楽しくていいなと感じたのもこの頃です。
病院で知り合った何人かの患者さんとは、今でもラインで連絡をとっていて、家族とも友人とも違う絆を感じています。
お互いの治療が全て終わったらお祝いする約束をしています。
必ずその日が来ることを強く信じています。
お祝いやる時には一緒に連れて行ってね💕
みんな治療や再建がんばってるからね 早くその日が来るといいな✨
こんな手術を受けました。
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